新型コロナウイルス感染症の流行後にさまざまな消費を促すための「Go Toキャンペーン」。旅行に最大“半額”で行くことができる「Go To Travel キャンペーン」の割引の仕組みや開始時期などの詳細が気になるところです。
国土交通省観光庁より7月22日から旅行代金の割引を先行して開始すると発表がありました。旅行先で使える地域共通クーポンの発行は、9月1日以降で改めて発表するとのことです。
*加筆:政府は7月16日、東京都民と都内への旅行を対象外にすることを決めました。全国一律での開始から方針変更となります。
医療と経済のトレードオフの施策に物議を醸していますが、前倒しになったことで、まずは基本的な情報をご紹介します。
Go Toキャンペーンとは?
Go Toキャンペーンとは、新型コロナウイルス感染症の流行収束後、一定の期間で割引やクーポン券の発行によって、地域を再活性化するために需要を喚起するキャンペーン。
大きく、以下4つのキャンペーンに分かれています。
1、Go To Travel キャンペーン
「最大で半額」の旅行できるようになるキャンペーンです。宿泊・日帰りどちらもOKで、国内旅行限定になります。
宿泊などの旅行代金の1/2相当分、割引・クーポンが支援となり、最大で1人1泊あたり2万円分、日帰りは1万円分となります。
2、Go To Eatキャンペーン
飲食店で使えるポイントや食事券がもらえるキャンペーンです。
オンライン予約サイト経由で飲食店の予約・来店をすると、飲食店で利用できるポイント等(最大1人あたり1000円分)が支援されます。
また、2割相当分の割引をしてもらえる食事券の発行もあります。
3、Go To Eventキャンペーン
イベントに参加すると割引・クーポンがもらえるキャンペーンです。
チケット会社経由でイベント・エンターテイメントのチケットを購入すると、2割相当分の割引・クーポン等が支援されます。
4、Go To 商店街キャンペーン
商店街等によるイベント開催やプロモーション、観光商品開発等の実施になります。
Go To Travel キャンペーン割引の仕組み
Go To Travel キャンペーンは、簡単にいうと「いつもの半額で旅行ができる」キャンペーンです。具体的な利用イメージと一緒に、割引の仕組みについて上の図を用いて解説します。
キャンペーン期間中、対象の旅行商品を予約すると旅行代金の50%相当(35%相当の旅行代金割引と15%相当の現地で使える地域共通クーポン)が補助されます。
補助額の上限は、お一人様1泊あたり2万円(14,000円の旅行代金割引と6,000円の地域共通クーポン)です。
この割引・クーポンは、Go To Travel キャンペーンの期間中であれば何度でも支援されます。そして、2泊でも3泊でも、何泊しても同じ支援が得られるとあって、お得なキャンペーンとなっています。
Go To Travel キャンペーンの開始時期と申込方法
政府が発表した「外出自粛の段階的緩和」資料によると、7月末までは「外出自粛の移行期間」とされています。
この間、旅行や観光は完全にNGではないものの、人との間隔は空けながら徐々に緩和していく、という方針です。
この方針と連動して、Go To Travel キャンペーンの開始時期も早ければ8月のはじめからとする予定でしたが、海の日を含む7月の4連休に合わせて、2020年7月22日以降に開始する旅行の割引を先行して前倒し開始することになりました。
既に予約した旅行に関しても、旅行後に申請することで還付されます。
※地域共通クーポンは9月以降に発行が始まるため旅行代金の割引のみ
(参照:https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/001351403.pdf)
ただし、新型コロナウイルスの状況次第では再変更の可能性もあるので、最新の情報は観光庁の公式ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/kankocho/)をチェックするようにしましょう。
Go To Travel キャンペーンの申込方法は、2020年7月27日以降に準備が整った旅行業者、予約サイト、宿の直販予約システムなどの事業者から割引価格での旅行の申込ができるようになります。
宿泊を伴う旅行の場合と、日帰り旅行の場合で異なりますので、それぞれ確認していきましょう。
【宿泊旅行の場合】
◇申し込み先
・予約サイト
・旅行代理店
・宿泊施設に直接
◇キャンペーンの対象商品
・宿泊+交通機関のセットプラン
・宿泊のみ
・クルーズ・夜行フェリー・寝台列車など宿泊に準ずるもの(座席のみとみなされるものを除く)
※航空会社や鉄道会社から個人で手配した交通チケットは対象外
【日帰り旅行の場合】
◇申し込み先
・予約サイト
・旅行代理店
◇キャンペーンの対象商品
往復の乗車券+旅行先での消費となる食事・体験等とのセットプラン
(例えば、新幹線の往復チケット+日帰り温泉券、高速バスの往復チケット+フルーツ狩り、など)
航空会社や宿泊施設が実施している新型コロナウイルスへの対策
外出自粛の規制が緩和されるタイミングとはいえ、新型コロナウイルスが完全に収束するわけではないので、旅行における移動や観光で感染してしまうのではないか…と心配の方も多いと思います。
もちろん、100%感染を防げる保証はありませんが、航空会社やホテルなどの宿泊施設は、極力感染リスクを減らすためのさまざまな対策を実行しています。
航空会社の新型コロナウイルス対策
各航空会社では、カウンター・保安検査場・ラウンジ・搭乗口・機内と各所での対策を行っています。
従業員のマスク(一部フェイスシールド・ゴーグルなども)着用や、消毒液の設置、ソーシャルディスタンス確保のための案内、清掃・消毒などは、機内を含む各所で対策されています。
さらに、チェックインカウンターではビニールカーテンを設置、ラウンジの受付にはアクリル板を設置するなど、従業員と乗客がコミュニケーションを取るシーンでは念入りな対策をしているケースもあります。
また、飛行中の機内でも、上空の空気を取り込むシステムを使うことで換気を徹底している会社もあります。
宿泊施設の新型コロナウイルス対策
宿泊施設は、業界全体を通してのガイドラインを作成しています。
これには「従業員と宿泊者、宿泊者同士のソーシャルディスタンス確保」「3密を避ける」「換気・消毒」「マスク着用」「従業員の毎日の健康チェック」などを心掛けるために、各場面で施設が対策すべき具体的な行動が記されています。
例えば、対人距離はできるだけ2m、最低1mを保つことや、複数の人の手が触れるドアノブやエレベーターのボタンなどを定期的に消毒すること。
他にも、客室や風呂、お手洗いにアルコール液を設置すること、大浴場の入場人数の制限、宿泊客には食事開始までマスク着用をお願いすること、などさまざまな場面で、細かくガイドラインが定められています。
特に、食事関係の対策は事細かに対応内容がまとめられています。
宴会場や食事処の参加人数制限や席の間隔の確保、換気の強化、入場時の手洗い・手指消毒の徹底、料理提供に関わる従業員の衛生管理など。
宿泊客に対しても、チェックイン~チェックアウトまで消毒などのお願いをすることが多くなりそうですので、施設側の指示にはきちんと従って、新型コロナウイルス対策に協力するようにしましょう。
まとめ
「Go To Travel キャンペーン」の基本情報のまとめです。
実施期間
2020年7月22日から旅行代金の割引を先行してスタート。
地域共通クーポンの発行は9月以降で終了時期に関しては未定。
補助金額
旅行代金の1/2相当額を補助。
補助額の内、7割は割引、3割は旅行先で使える地域共通クーポンとして支援されます。
割引上限
宿泊の場合は上限1人1泊あたり2万円、日帰りの場合は上限1人1万円。
対象者
宿泊・日帰り問わず国内旅行者が対象。
連泊の制限や、利用回数の制限はなく、期間中であれば何回でも同じ支援額を得ることができます。
■Go To Travel キャンペーン
「Go To Travel キャンペーン」の詳細はこちら
※掲載されている情報や写真については最新の情報とは限りません。必ずご自身で事前にホームページ等で公式情報をご確認の上、ご利用ください
※お出かけの際は、お住まいやお出かけされる都道府県の要請をご確認の上、マスクの着用、手洗いの徹底、ソーシャルディスタンスの徹底などにご協力ください
最後に
既に報道であるようにキャンペーンによる感染拡大の恐れがあることから、地方自治体を中心に反対の声も上がっています。
一方で移動を行う旅行をする場合は、まずひとりひとりが新しい旅のエチケットを守ることも重要です。モラルを守って楽しい旅となるように心がけていきましょう^^
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